【そもそもの話】銀行が破綻したら預金は1000万円まで。じゃあ国債は?
預金保険と国債の「守られ方」の違い
- 預金は預金保険制度により1金融機関につき預金者1人あたり元本1,000万円+その利息まで保護されます(決済用預金は全額保護)
- 個人向け国債は預金保険の対象外。ただしそもそも発行体が国なので、購入した金融機関が破綻しても国債の権利は消えません=「1000万円の壁」がない
- だから「1つの銀行に1000万円超を置くくらいなら、超過分の置き場の選択肢として個人向け国債」という整理ができます
- (個人向け国債 変動10年は年1.80%=2026年8月適用。利子には20.315%の税金)
※ この記事は「万一のとき、お金がどう守られるか(保全のしくみ)」に特化した解説です。金利や増え方の比較は 国債 vs 定期預金 をご覧ください。
📚 個人向け国債を扱う主要証券会社
元本保証の個人向け国債(変動10年・現行1.80%)を取り扱う主要証券会社です。口座開設や購入の判断はご自身でご確認ください。
マネックス証券(NTTドコモグループ)
個人向け国債も購入手数料0円・米国債/投信にも強い
岩井コスモ証券
個人向け国債(変動10年・固定5年)を取扱。米国株/外国債券にも対応。
① そもそも「ペイオフ」(預金保険制度)とは?
ペイオフとは、金融機関が破綻したときに預金保険制度が預金者を保護するしくみです。
- 保護されるのは1金融機関につき預金者1人あたり、元本1,000万円までとその利息です
- 同じ銀行に複数の口座(普通+定期など)があっても、合算して1,000万円までが上限です
- 1,000万円を超える部分は、破綻した金融機関の財産の状況に応じて支払われるため、一部カットされる可能性があります
- 例外として決済用預金(①無利息・②いつでも引き出せる要求払い・③引き落とし等の決済サービスに使える、の3条件を満たす預金)は全額保護されます
つまり「1つの銀行に置いた普通預金・定期預金」の保護には、1,000万円+利息という上限(いわゆる1000万円の壁)があるわけです。
② 国債は「守られ方」がそもそも違う
では個人向け国債はどうか。前提として、個人向け国債は預金保険の対象外です。ただし「守られない」のではなく、守られ方の種類が違うということです。
- 発行体が国:預金は「銀行への貸し」ですが、国債は国(財務省)への貸し。元本と利子を約束しているのは、購入した銀行や証券会社ではなく国です
- 振替制度で電子管理:国債は社債株式等振替法にもとづく振替制度で電子的に管理されています。金融機関はあくまで「窓口・管理の取次役」です
- 購入先が破綻しても権利は消えない:万一、購入した金融機関が破綻しても、国債の権利はそのまま残り、別の金融機関へ口座を移す(移管する)ことができます
預金の「1000万円の壁」は銀行が約束の相手だから存在します。国債は約束の相手が国なので、窓口の金融機関がどうなっても保有額に上限のない形で権利が守られる、という構造の違いです。
③ 比較表:預金 vs 個人向け国債の「保全」
| 項目 | 預金(普通・定期) | 個人向け国債 |
|---|---|---|
| 約束の相手(発行体) | 銀行など金融機関 | 国(財務省) |
| 預金保険 | 対象(元本1,000万円+利息) | 対象外 |
| 窓口の金融機関が破綻したら | 1,000万円+利息を超える部分はカットの可能性 | 権利は消えず他機関へ移管可 |
| 保護される金額の上限 | 元本1,000万円+利息(決済用預金は全額) | 上限なし(国が元本・利子を保証) |
| 管理のしくみ | 各金融機関の預金口座 | 振替制度(社債株式等振替法)で電子管理 |
※ 守るしくみが違うだけで、どちらが「上」という話ではありません。預金には即時に引き出せる流動性という大きな利点があります。
④ 1000万円超の置き場、どう考える?
1つの銀行の預金が1,000万円を超えている場合、置き場の考え方は大きく3つです。
- 銀行を分ける:預金保険は「1金融機関ごと」に1,000万円+利息なので、複数の銀行に分ければそれぞれで保護されます(口座管理の手間は増えます)
- 決済用預金を使う:無利息ですが全額保護。利息を捨てて保護を取る選択肢です
- 超過分を個人向け国債に:国が元本・利子を保証し、保有額の上限なし。変動10年(1.80%・2026年8月適用)は発行1年後から中途換金も可。手取りは 日本国債シミュレーター で試算できます
「当面使うお金は預金」「当面使わないお金は国債」と役割で分けるのが基本です。購入先は マネックス証券での買い方 も参考にしてください。
⑤ 誤解しやすいポイント
- 「国債なら何があっても無敵」ではありません。国債の保証はあくまで国の信用が前提です。日本の財政と国債の安全性については 「借金1300兆円」でも大丈夫? でフラットに解説しています
- 外貨預金や投資信託など、預金保険の対象外で国の保証もない商品もあります。「銀行で買った=1,000万円まで保護」ではない点に注意してください
- 破綻は頻繁に起こることではありません。この記事は「守られ方のしくみを知って置き場を選ぶ」ための整理です
よくある質問
Q. 銀行が破綻したら、1,000万円を超える預金はどうなりますか?
預金保険で保護されるのは元本1,000万円+その利息まで。超える部分は破綻した金融機関の財産の状況に応じて支払われるため、一部カットされる可能性があります。
Q. 個人向け国債は預金保険で守られないのですか?
預金保険の対象外です。ただし発行体が国で、振替制度により管理されているため、購入した金融機関が破綻しても権利は消えず、別の金融機関へ移管できます。
Q. 国債を買った証券会社や銀行が破綻したら?
国債の権利はその金融機関の財産とは別に振替制度で管理されているので、権利はそのまま残り、他の金融機関へ口座を移管して保有を続けられます。
Q. 決済用預金とは何ですか?
①無利息・②要求払い(いつでも引き出せる)・③決済サービスを提供できるという3条件を満たす預金で、預金保険により全額保護されます。利息はつきません。
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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。預金保険制度・振替制度の内容や個人向け国債の条件は変更される可能性があり、保護の範囲は預金の種類や名寄せの状況によっても異なります。国債の元本・利子の保証は国の信用を前提とするもので、将来を断定するものではありません。最新情報は預金保険機構・財務省・各金融機関の公式サイトでご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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