そもそも国債の利子が非課税になる「マル優・特別マル優」とは?
対象になる人・ならない人
- マル優・特別マル優は「障害者等」に限定された利子非課税制度です。障害者手帳の交付を受けている人、障害年金の受給者、遺族基礎年金を受給する妻、寡婦年金の受給者などが対象で、誰でも使えるわけではありません
- マル優=預貯金等の利子が額面350万円まで非課税、特別マル優=国債・地方債の利子が額面350万円まで非課税。併用すれば最大700万円分の利子が非課税になります
- 手続きは購入・預入の前に取扱金融機関へ非課税貯蓄申告書などを提出するのが原則(事後の適用は原則できません)
- 対象なら、変動10年(年2.05%=2026年11月発行分)100万円分の利子は年20,500円がまるごと受け取れます(通常は20.315%源泉徴収で約16,335円)
📚 個人向け国債を扱う主要証券会社
個人向け国債(変動10年・現行2.05%)を取り扱う主要証券会社です。マル優・特別マル優の取扱有無や手続きは各金融機関でご確認ください。
マネックス証券(NTTドコモグループ)
個人向け国債も購入手数料0円・米国債/投信にも強い
岩井コスモ証券
個人向け国債(変動10年・固定5年)を取扱。米国株/外国債券にも対応。
① そもそも「マル優・特別マル優」とは?
マル優・特別マル優は、対象となる「障害者等」の利子にかかる税金(通常20.315%)を非課税にする制度です。似た名前の2つの制度があり、対象になる商品と枠が分かれています。
| 制度 | 正式名称 | 対象になるもの | 非課税の枠 |
|---|---|---|---|
| マル優 | 障害者等の少額預金非課税制度 | 預貯金など | 額面350万円までの利子が非課税 |
| 特別マル優 | 障害者等の少額公債非課税制度 | 国債・地方債 | 額面350万円までの利子が非課税 |
- 2つの制度は併用が可能です。合わせると最大700万円分(預貯金等350万円+国債・地方債350万円)の利子を非課税にできます
- 個人向け国債の利子は、特別マル優の枠(額面350万円まで)の対象です
- 非課税になるのは「利子にかかる税金」です。元本が増える制度ではありません
② 対象になる人・ならない人
ここがいちばん大事なところです。マル優・特別マル優は法律で対象者が「障害者等」に限定された制度で、一般の方は年齢や収入にかかわらず使えません。
| 具体例 | |
|---|---|
| 対象になる人(障害者等) |
・障害者手帳(身体障害者手帳など)の交付を受けている人 ・障害年金を受給している人 ・遺族基礎年金を受給している妻 ・寡婦年金を受給している人 など |
| 対象にならない人 |
上記のような「障害者等」に当てはまらない人。 例:年齢だけを理由とした高齢の方、老齢年金のみを受給している方など。「高齢者なら誰でも使える」制度ではありません |
- かつては高齢者も広く対象でしたが、現在は対象が「障害者等」に限定されています
- 「自分は対象?」と迷ったら、手帳や年金証書など確認書類を持って取扱金融機関の窓口へ相談するのが確実です
- ご本人が対象なのに家族が制度を知らず使い漏れているケースは意外とあります
③ どれくらい違う?(非課税 vs 20.315%課税)
通常、国債の利子には20.315%の税金が源泉徴収されます。特別マル優の対象なら、この税金がかからず利子をまるごと受け取れます。変動10年(2026年11月発行分の利率=年2.05%)で比べてみます。
| 購入額(額面) | 年間の利子(税引前) | 通常(20.315%課税後) | 特別マル優(非課税) | 年間の差 |
|---|---|---|---|---|
| 100万円 | 20,500円 | 約16,335円 | 20,500円 | 約4,165円 |
| 350万円(枠いっぱい) | 68,250円 | 約54,385円 | 68,250円 | 約13,865円 |
- 変動10年の利率は半年ごとに見直されるため、あくまで現行利率が続いた場合のイメージです
- 通常課税での手取りは 日本国債シミュレーター で試算できます
- マル優(預貯金等の350万円枠)も使えば、預金の利子も非課税にできます。預金と国債の使い分けは 国債 vs 定期預金 をどうぞ
④ 手続きの流れ:購入「前」の申告が原則
マル優・特別マル優は、買ってから後で申請する制度ではありません。おおまかな流れは次のとおりです。
- STEP1:自分が「障害者等」に当てはまるか、確認書類(障害者手帳・年金証書など)を用意する
- STEP2:購入(預入)の前に、取り扱う金融機関の窓口へ非課税貯蓄申告書などの書類を提出する
- STEP3:非課税枠の範囲内で国債を購入する(枠の管理は金融機関ごとの手続きに従います)
必要書類や申告書の細かい書き方は金融機関によって案内が異なります。詳細は必ず購入前に取扱金融機関へ確認してください。すでに保有している分にさかのぼって適用することは原則できません。
⑤ 注意点:使う前に知っておきたいこと
- 限度額(額面350万円)を超えた部分の利子は通常どおり課税されます。枠を超えないよう購入額に注意してください
- 対象外の人は利用できません。家族が対象でも、非課税になるのは対象者本人の名義の分です(家族名義でまとめる、といった使い方はできません)
- 対象かどうかの最終判断や必要書類は、金融機関・税務署などの公式な窓口で確認するのが確実です
- 非課税は魅力ですが、商品としての性質(金利の見直し・中途換金のルールなど)は通常の個人向け国債と同じです。基礎から知りたい方は 金利・国債ガイド をどうぞ
よくある質問
Q. マル優と特別マル優は何が違いますか?
マル優は預貯金などの利子、特別マル優は国債・地方債の利子が対象です。どちらも額面350万円までが非課税で、併用すれば最大700万円になります。
Q. 誰でも使えますか?
いいえ。障害者手帳の交付を受けている人、障害年金の受給者、遺族基礎年金を受給する妻、寡婦年金の受給者などの「障害者等」に限定された制度です。年齢だけでは対象になりません。
Q. すでに持っている国債にも適用できますか?
原則できません。購入前に金融機関へ非課税貯蓄申告書などを提出しておく必要があります。手続きの詳細は取扱金融機関にご確認ください。
Q. 非課税だと利子はどれくらい増えますか?
通常は利子から20.315%が源泉徴収されます。変動10年(年2.05%)100万円なら、通常約16,335円のところ20,500円をまるごと受け取れます。
【そもそもの話】シリーズ 27/29 | 一覧を見る
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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。マル優・特別マル優の対象要件・限度額・必要書類などの詳細は法令や取扱金融機関の運用によります。対象になるかどうかの最終確認や手続きは、必ず取扱金融機関・税務署などの公式な窓口で行ってください。利率・税制は変動する可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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