【そもそもの話】個人向け国債は途中でやめられる?
中途換金でいくら戻るか
- 個人向け国債は発行から1年経てばいつでも中途換金できます。市場で売るのではなく国が額面で買い取るしくみです
- 差し引かれるのは「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」だけ=元本割れしない設計です
- 100万円を変動10年(年1.80%=2026年8月適用)で持った場合、差し引かれるのは概算で約14,343円。元本100万円は戻ります
- ただし発行後1年未満は原則換金できません(保有者の死亡・大規模災害時は例外)
📚 個人向け国債を扱う主要証券会社
中途換金にも対応する個人向け国債(変動10年・現行1.80%)を取り扱う主要証券会社です。口座開設や購入の判断はご自身でご確認ください。
マネックス証券(NTTドコモグループ)
個人向け国債も購入手数料0円・米国債/投信にも強い
岩井コスモ証券
個人向け国債(変動10年・固定5年)を取扱。米国株/外国債券にも対応。
① 「10年間やめられない」は誤解
「変動10年」という名前から、10年間お金が完全に拘束されると思って申し込みをためらう人は少なくありません。でも、そもそもこれは誤解です。
- 個人向け国債は発行から1年経過すれば、満期を待たずにいつでも中途換金できます
- 「10年」はあくまで満期まで持った場合の期間。固定5年・固定3年も同じく1年経過後は換金可能です
- 換金の単位は1万円から。一部だけ換金して残りを持ち続けることもできます
- 手数料は0円です(購入時も換金時も)
つまり実質的な「動かせない期間」は最初の1年だけ。2年目以降は「いつでも額面で戻せる置き場所」として使えます。
② 中途換金のしくみ:市場で売るのではなく「国が額面で買い取る」
ここが個人向け国債の大きな特徴です。通常の債券は満期前に手放すとき市場で売るため、そのときの金利次第で値下がりして損をすることがあります(利上げで債券価格が下がるしくみ)。個人向け国債は違います。
- 中途換金は国が額面(買ったときの金額)で買い取る制度。市場価格は関係ありません
- そのかわり、直近の利子の一部に相当する「中途換金調整額」が差し引かれます
- 計算式:調整額=直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685
- 受取額=額面+経過利子相当額−調整額。差し引かれるのは利子部分だけなので、元本割れしない設計です
※ 0.79685は税率20.315%を差し引いた後の割合(1−0.20315)です。ざっくり言えば「直近1年分の税引後利子をお返しして解約する」イメージです。
③ 100万円だと「最悪でもいくら引かれる?」実額例
100万円を変動10年(年1.80%=2026年8月適用の初回利率)で持ち、途中で全額換金した場合の概算です。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 額面(元本) | 100万円(そのまま戻る) |
| 直前2回分の利子(税引前)相当額 | 100万円×1.80%×半年×2回=18,000円 |
| 中途換金調整額 | 18,000円×0.79685≒約14,343円 |
| 換金時の受取イメージ | 約100万円+経過利子相当額−約14,343円 |
- つまり「最悪でも差し引かれるのは直近1年分の税引後利子(この例で約1.4万円)だけ」で、元本100万円は割れません
- しかもそれまでに受け取った利子(1年経過後の換金なら2回分)は手元に残っています
- ※ あくまで概算です。変動10年は利率が半年ごとに見直されるため、実際の調整額は「あなたが直前2回に受け取った利子」で決まります。正確な金額は取扱金融機関でご確認ください
満期まで持った場合の手取りは 日本国債シミュレーター で試算できます(税20.315%込み)。
④ ただし「1年未満」は原則換金できない
正直に書いておくと、発行から1年間は原則として中途換金できません。
- 発行後1年未満の換金は原則不可。この期間だけは本当に動かせません
- 例外は2つ:保有者が亡くなった場合と、大規模な災害で被害を受けた場合は1年未満でも換金できます
- だからこそ「1年以内に使う予定のあるお金」は国債に入れないのが大原則です
⑤ 「拘束が怖い」人への現実的な考え方
ここまでを踏まえると、「10年拘束が怖い」への現実的な答えはシンプルです。
- 生活防衛資金(生活費の数か月〜1年分)は普通預金・定期預金に。いつでも即日動かせる場所に置きます
- その上で当面使う予定のない余裕資金だけを国債に。1年経過後はいつでも額面で戻せるので、実質的な拘束は最初の1年だけです
- 「全部か、ゼロか」ではなく、最低1万円から金額を分けて持てるのも個人向け国債の使いやすさです
- 預金との使い分けは 国債 vs 定期預金 で詳しく比較しています
よくある質問
Q. 個人向け国債は途中で解約できますか?
はい。発行から1年経過すればいつでも中途換金できます。国が額面で買い取るため、市場価格による値下がりはなく、元本割れしない設計です。
Q. 中途換金するといくら差し引かれますか?
直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。100万円・年1.80%なら概算で約14,343円です。元本は割れません。
Q. 1年未満でも換金できるケースはありますか?
原則不可ですが、保有者が亡くなった場合と大規模災害で被害を受けた場合は例外的に換金できます。
Q. 一部だけ換金することはできますか?
できます。1万円単位で一部換金が可能で、残りはそのまま保有を続けられます。手数料は0円です。
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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。記載の利率(変動10年1.80%・固定5年1.95%・固定3年1.56%=2026年8月適用)や中途換金の条件・調整額は将来変わる可能性があり、実額例はあくまで概算です。実際の受取額・手続きは財務省・各金融機関の公式サイトで最新情報をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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