「利上げが2年続く」なら、変動10年の利率は3年後いくら?
市場の織り込みを使った4シナリオ試算——固定5年2.24%との勝負
📅 公開:2026/9/4
- 市場は「3〜4ヶ月に一度の利上げが2年続く」ことを織り込んでいるとの見方(政策金利1.0%→2028年に2.5〜3.0%)。ただし変動10年の利率は10年国債の基準金利×0.66で決まり、政策金利の上昇幅をそのまま足せません
- 3年後の変動10年は、市場の織り込みどおりなら2.38%・強い上昇でも2.64%、打ち止めなら1.65%(4シナリオ試算)。利率3%には基準金利4.55%が必要で現実的ではありません
- 100万円・3年間の利子合計では、強い上昇シナリオ以外は固定5年2.24%(約53,548円)が上。ただし変動10年は4年目以降も上がり続けられるため、長期では逆転の余地があります
- 目安:5年以内に使う・2%台を確定したい→固定5年/長く置ける・利上げ継続に賭ける→変動10年/迷う→半々。どちらも元本保証です
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① 前提:市場は「利上げが2年続く」を織り込んでいる
- 長期金利3%突破の翌日、第一生命経済研究所の藤代氏は「現在の金利から逆算すると3〜4ヶ月に一度の利上げが今後2年程度続くことが織り込まれている」と整理しています(速報記事⑥)
- 政策金利は現在1.00%。3〜4ヶ月に0.25%ずつなら、2年で+1.5〜2.0%=2028年に2.5〜3.0%に達する計算です
- ただし変動10年の利率は政策金利ではなく10年国債の基準金利×0.66で決まります。政策金利が上がっても長期金利が同じだけ上がるとは限らず(先に織り込む・景気懸念で下がる)、政策金利の上昇幅をそのまま利率に足してはいけません
② 4つのシナリオ:3年後の変動10年はいくら?
現在の基準金利2.96%(利率1.95%)から、3年後(2029年)の基準金利を4通り置いて計算します。3年間の利子合計は「利率が現在から3年後の水準まで直線的に変化する」と仮定した概算です。
| シナリオ(3年後の基準金利) | 3年後の変動10年の利率(×0.66) | 100万円・3年間の利子合計(税引後・概算) | 固定5年2.24%との比較 |
|---|---|---|---|
| A. 利上げ打ち止め・長期金利が2.5%へ低下 | 1.65% | 約43,030円 | 固定が上 |
| B. 緩やかな上昇(3.2%) | 2.11% | 約48,528円 | 固定が上 |
| C. 市場の織り込みどおり(3.6%) | 2.38% | 約51,755円 | 固定が上 |
| D. 強い上昇(4.0%) | 2.64% | 約54,863円 | 変動が上 |
- 市場の織り込みどおり(C)なら、3年後の変動10年は2.38%。2%の大台には来年中に乗る計算です
- 「強い上昇(D)」でも2.64%。利率3%には基準金利4.55%が必要で、現在の織り込みからは遠い水準です
- 「打ち止め(A)」なら1.65%へ低下。変動10年は下がることもある商品です(下限0.05%・元本は額面保証)
③ 固定5年2.24%との勝負——3年では固定が有利、その先は?
- 固定5年2.24%の3年間の利子は約53,548円(税引後)。表のとおり、3年間の合計ではシナリオD以外、固定5年が上です。目先の利率差(2.24% vs 1.95%)が効きます
- ただし変動10年は4年目以降も上がり続けられるのに対し、固定5年は5年で満期・2.24%で固定。「利上げが2年続く」前提なら、5年〜10年の視野では変動10年が追い抜く余地があります
- 結論の目安:5年以内に使う・いまの2%台を確定させたい→固定5年、長く置ける・利上げ継続に賭ける→変動10年、迷う→半々。どちらも元本保証・1年後から中途換金可能です(固定5年と変動10年、どっちを選ぶ?)
④ この試算の限界——正直に
- 3年後の長期金利は誰にも分かりません。当サイトは7月末に「利率の下押し」を予想して外しています(9月発行分の記録)
- 「直線的に上昇」は単純化です。実際は半年ごとの見直しで階段状に動き、途中で下がることもあります
- それでも、「利上げが続く世界で変動10年はどこまで上がりうるか」の相場観を持っておくと、固定か変動かの判断がぶれにくくなります。毎月の実績は 金利推移ページ で確認できます
よくある質問
Q. 変動10年の利率は、政策金利が上がれば必ず上がりますか?
必ずではありません。利率は「10年国債の基準金利×0.66」で決まり、政策金利ではなく長期金利に連動します。利上げが続いても長期金利が先に織り込んでいれば横ばい、景気悪化懸念で長期金利が下がれば利率も下がります。
Q. 3年後に変動10年が3%になる可能性はありますか?
利率3%には基準金利で約4.55%(3.00÷0.66)が必要です。現在の2.96%から1.6%近い上昇で、本記事の「強い上昇」シナリオ(4.0%)でも届きません。可能性はゼロではありませんが、現時点の市場の織り込みからは外れた水準です。
Q. 固定5年2.24%と変動10年1.95%、3年間の利子合計はどちらが多いですか?
本記事の試算では、3年間の累計は「強い上昇」シナリオでのみ変動10年が固定5年(3年分で約53,500円)を上回ります。ただし変動10年は4年目以降も上昇を続けられるのに対し、固定5年は満期まで2.24%で固定です。
Q. 変動10年の利率が下がることはありますか?
あります。半年ごとの見直しで基準金利が下がっていれば利率も下がります(下限は0.05%)。「利上げが続く」前提が崩れた場合のシナリオAがそれに当たります。元本は額面で保証されます。
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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却や借入を推奨するものではありません。記載の利率(変動10年1.95%・固定5年2.24%・固定3年1.96%=2026年10月発行分)は募集ごとに見直され、将来の利率・受取額を保証するものではありません。金額はすべて概算です。最新情報は財務省・日銀・各金融機関の公式サイトでご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。本記事のシナリオは当サイトの仮定に基づく試算であり、将来の利率を予測・保証するものではありません。
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