【会合前プレビュー】日銀会合で利上げなら、国債の利率はいつ・どう変わる?
募集中の10月発行分は変わらない・反映は11月発行分から【9/17-18 会合前プレビュー】
📅 公開:2026/9/4 / 会合結果(9/18)が出しだい冒頭に追記します。
- 9/17-18の日銀会合は利上げ(1.00%→1.25%)観測が大勢。長期金利3%突破・米財務長官の「正常化」発言・利上げが2年続くとの市場の織り込みが背景です
- 利上げされても、いま募集中の10月発行分(変動10年1.95%・固定5年2.24%)の利率は変わりません。発表時点で確定済み。反映されるのは早くて11月発行分(10月上旬発表)からです
- 利率を決めるのは政策金利ではなく長期金利(基準金利)。7月末は据え置きでも利率は上がりました。利上げでも「織り込み済み」なら長期金利が動かないこともあります
- 募集は9月30日まで。会合結果を見てから月末までに申し込む「後出し」ができます。持っている変動10年は次の見直しで追随、固定型は満期まで不変です
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① 9/17-18の会合で何が決まる?——現在の政策金利は1.0%
- 日銀の政策金利は1.00%(2026年6月の利上げで到達・7月末は据え置き)。今回は0.25%の利上げで1.25%へという観測が市場の大勢です
- 観測が強まった背景:①長期金利が一時3.0%を突破(9/1・30年ぶり)②ベッセント米財務長官が植田総裁と「日本の金融政策の正常化」を議論したと発信(9/4)③市場は3〜4ヶ月に一度の利上げが今後2年程度続くことを織り込んでいるとの見方(速報記事⑥)
- 一方で、9/4には円が155円台まで急伸(9月まとめ)。急な円高は輸入インフレ圧力を弱めるため、日銀が「急がなくてよい」と判断する材料にもなりえます。利上げは大勢でも確定ではありません
② 利上げは、国債の利率にどう伝わる?——直接ではなく「長期金利経由」
ここがいちばん誤解されやすい点です。個人向け国債の利率は日銀の政策金利で直接決まるのではなく、市場の長期金利(基準金利)から計算されます(基準金利×0.66のしくみ)。
| 段階 | 何が起きる | 時間軸 |
|---|---|---|
| 1. 日銀が利上げ | 政策金利(翌日物)が1.00→1.25%へ | 会合当日(9/18) |
| 2. 市場金利が反応 | 短期金利は即座に、長期金利は市場の受け止め次第(先に織り込み済みなら動かない・逆に下がることも) | 当日〜数日 |
| 3. 基準金利に反映 | 変動10年=直近の10年債入札ベース×0.66/固定型=3年・5年の想定利回り−α | 次の募集分の発表時(10月上旬=11月発行分) |
| 4. 持っている変動10年に反映 | 半年ごとの利率見直しで追随 | 次の利払日から |
- つまりいま募集中の10月発行分(変動1.95%・固定5年2.24%)は、会合結果で変わりません。発表時点(9/2)で確定済みです
- 7月末の会合は「据え置き」でしたが、9月発行分の利率は上がりました。逆に「利上げしたのに利率は横ばい」もありえます。政策金利と利率は連動しているようで、1〜2ヶ月ずれた別の生き物だと思ってください(7月会合のときの解説)
③ シナリオ別:利上げ/据え置きで、それぞれどうなる?
| 利上げ(1.25%へ) | 据え置き(1.00%のまま) | |
|---|---|---|
| 長期金利 | 織り込み済みなら小動き。会合後の総裁会見で「次」を示唆すれば上昇 | 「先送り」と受け止められれば上昇余地は残る/「打ち止め」なら低下 |
| 11月発行分の利率(10月上旬発表) | 変動10年は2%到達が焦点(基準金利3.03%以上が必要) | 長期金利しだい。据え置きでも上がった前例あり(9月発行分) |
| 持っている変動10年 | 次の見直しで上昇方向 | 次の見直しは市場金利しだい |
| 持っている固定5年・3年 | 変わらない(満期まで固定) | 変わらない |
| 預金金利 | 普通預金・定期が引き上げられる可能性(定期上昇時代の考え方) | 据え置きが続く |
| 住宅ローン変動金利 | 上昇(適用は半年〜数ヶ月後) | 据え置き |
④ いま募集中の10月発行分は、会合を待つべき?
- 待てます。募集は9月30日までで、期間内ならいつ申し込んでも利子は10月15日起算=同額です。会合結果(9/18昼ごろ)と総裁会見を見てから申し込めます
- ただし「待って得する」のは11月発行分に乗り換える場合だけ。10月発行分の利率は待っても変わりません。変動10年1.95%が11月発行分で2%に乗る可能性はありますが、確実ではありません(基準金利は9/3時点で2.965%と3%割れ)
- 迷うなら:固定5年2.24%は「いまの2%台を5年確定」できる水準で、利上げ後も下がらない。変動10年は購入後の利上げにも追随するので、「どちらを買っても利上げの恩恵はある」と考えるのが実態に近いです(固定5年と変動10年、どっちを選ぶ?)
⑤ 会合前後のカレンダー
| 日付 | 予定 | 注目点 |
|---|---|---|
| 9/15-16 | 米FOMC | 米金利が下がれば日本の長期金利にも低下圧力 |
| 9/17-18 | 日銀金融政策決定会合(18日昼ごろ結果・午後に総裁会見) | 利上げの有無より「次の利上げ時期」の示唆 |
| 9/30 | 10月発行分の募集最終日 | 会合を見てからでも間に合う |
| 10月上旬 | 11月発行分の利率発表 | 変動10年が2%に届くか |
| 10/29-30 | 日銀会合(展望レポート) | 年内もう1回の利上げがあるか(9,10月イベント一覧) |
※ 会合の結果が出しだい、本記事の冒頭に結果と長期金利の反応を追記します。
よくある質問
Q. 日銀が9月に利上げしたら、いま募集中の10月発行分の利率も上がりますか?
上がりません。10月発行分(変動10年1.95%・固定5年2.24%・固定3年1.96%)の利率は9月2日の発表時点で確定しており、募集期間中(9/3〜30)に日銀が利上げしても変更されません。利上げが反映されるのは早くて11月発行分(10月上旬発表)からです。
Q. 利上げされたら、持っている変動10年の利率はいつ上がりますか?
変動10年は半年ごと(利払日ごと)に「その時点の基準金利×0.66」で見直されます。利上げで長期金利が上がっていれば、次の見直しから利率が上がります。固定5年・固定3年は満期まで変わりません。
Q. 会合の結果を見てから10月発行分を申し込めますか?
できます。募集は9月30日までで、期間内ならいつ申し込んでも利子は発行日(10月15日)から起算されるため、初日でも最終日でも同額です。会合結果(9/18昼ごろ)を見てから月末までに申し込む「後出し」が可能です。
Q. 利上げでも長期金利が下がることはありますか?
あります。市場が利上げを先に織り込んでいる場合、「材料出尽くし」で長期金利が下がることは珍しくありません。政策金利と長期金利は別物で、個人向け国債の利率は長期金利(基準金利)で決まります。
Q. 据え置きなら利率は下がりますか?
据え置き自体で自動的に下がるわけではありません。7月末も据え置きでしたが、9月発行分の利率は上昇しました。利率を決めるのは市場金利で、据え置きの受け止め方(先送りか打ち止めか)で長期金利の反応は変わります。
関連ページ
変動10年1.95%=2%目前・固定5年2.24%
募集中の10月発行分の詳細解説。
そもそも変動10年の金利はどう決まる?
基準金利×0.66のしくみ。
記録7月会合(据え置き)のときの解説
据え置きでも利率が上がった前例。
予定【2026年9,10月】重要イベント一覧
FOMC・日銀会合・展望レポートを日付順に。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却や借入を推奨するものではありません。記載の利率(変動10年1.95%・固定5年2.24%・固定3年1.96%=2026年10月発行分)は募集ごとに見直され、将来の利率・受取額を保証するものではありません。金額はすべて概算です。最新情報は財務省・日銀・各金融機関の公式サイトでご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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